2005年11月24日

「線維筋痛症」回復への道のり

線維筋痛症に関して、患者さんや周囲のかたがたがお書きになっているBlogまわりをさせていただきました。うちの娘も症状には非常に苦しみましたが、かなり早期に回復したのだというのがわかりました。この病気に長年苦しんでいる患者さんがたくさんいらっしゃって、回復すること自体が非常に難しいのではないか、と悩んでいらっしゃるかたが多いのにも驚きました。

初めて専門医の先生とお話しした時、「必ず良くなりますよ」という心強いお言葉をいただきました。「6ヶ月から1年の辛抱です。あせらず治療しましょう。」という言葉通り、娘は1年後には以前の元気を取り戻してきていました。

しかし、現実には、長年苦しい症状から抜け出せず、今も痛みと戦っている患者さんがたくさんいらっしゃるのですね。本当にお気の毒に思います。

友達が線維筋痛症になりました」というBlogを書いていらっしゃるやましんさんより、「なにか西洋医学以外のものなどは試されたんでしょうか?」というご質問がありました。

病気が思うように良くならないとき、身体に良いと思われることは何でも試してみたい、というのは当然の感情です。また、どうやったら回復へのきっかけが掴めるのか、というのもお知りになりたいところだと思います。

娘が回復していく様子を、やましんさんのBlogに直接書き込ませていただきました。しかし、このことを多くの患者さんにお知らせするのがよいのではないかと思い、やましんさんへのコメントをこちらにも書かせていただきます。(やましんさん、ご了承くださいね。)

-----
娘は小6の1月に発病、3学期はほとんど登校できず、中学に上がって4月いっぱいはどうにか通っていましたが、連休明けに悪化。その後、夏休みまで登校できなくなりました。中間テストは受けられず、これではいけないだろうと、期末テストの時は、主人が車で娘を学校へ送り届けました。その頃の状況は、朝起こそうと何度声を掛けても、微動だにせず返事もなし。疲労感と頭痛、寝返りも打てないほどの痛みに耐えていたようです。

専門医から処方されていたお薬は、パキシル、補中益気湯、ノイロトロピン、頓服としてロキソニンを頂いていました。恐らく、他の患者さんたちと同様のものだと思います。血液検査では異常は見られませんでした。

しかし、娘は、パキシルを就寝前に飲むと夜中に気持ちが悪くなる、と服用したがりませんでした。また、補中益気湯も、味と匂いが嫌い、と、こちらも飲むのを嫌がり、しだいにお薬がたまっていくようになりました。つまり、娘は、実のところ、あまりお薬には頼っていなかったことになります。
exclamation×2これはいけないことです。先生からもお叱りを受けました。お医者さまは、お薬が本人にどのような効果をもたらすのか、観察なさっているわけです。用法、用量はきちんと守りましょう。しかし、本人の症状がかなり軽くなった時、やはりまだお薬を飲むのを拒否するのですが・・・と恐る恐る告白したら、「それはもう本人がお薬に頼る必要を感じていないからでしょう。本当に具合が悪ければ、お薬を出してください、と、自ら言いますからね。」とおっしゃってくださり、お薬は飲まなくていいことになりました。)

何がきっかけで、症状が快方に向かったのだろう、と、本人と家族で話し合ってみました。ターニングポイントとなったのは、やはり夏休みだったと思います。子供にとって、夏休みは最も開放感に包まれる時です。朝起きて学校へ行く必要がない、眠りたいだけ眠っていられる、お腹が空けば食べたい時に食べればよい、気分が良ければテレビを見たり、おうちの中をうろうろすれば良い、という気分になったのだと思います。そうすると、次第に起きてくるようになり、家の中でごそごそし始めるようになりました。

夏休みは毎年、横浜から大阪に帰省するのですが、気分転換に良いかもしれない、と、数時間の長旅の心配もありましたが、大阪に連れて行きました。実家では、おじいちゃん、おばあちゃんが、娘の好物をたくさん用意して、暖かく迎えてくれました。そして、驚くべきことに、帰省中に、日帰りの小旅行にも出かけたのです。以前から「忍者」に興味があり、伊賀上野の忍者村に行きたかったのです。かなり時間もかかり、ものすごく疲れたようですが、楽しんできたようです。無事行ってこられた、というのが、体に対する自信にもつながったのではないでしょうか。

娘にとって、この開放感と、周囲から暖かく見守られているという安心感が、非常に良かったのだと思います。大人の場合、どうしても病気のことに気持ちが向いてしまいがちなことと、絶対的な開放感というのはなく、どんな状況でも義務感を感じながら生活をしている、というのが違うのだと思います。これが、子供のほうが回復が早い、というひとつの根拠になっているのでは、という気持ちもいたします。

2学期はなんとか登校できるか、と期待しましたが、あいにく風邪をひいてしまい、しょっぱなから1週間欠席しました。しかし、その後は、朝から登校し、帰宅してきた時には、大変な疲労感も感じていたとは思いますが、がんばって登校を続けられるようになっていました。無理はさせず、体育などは見学させてもらっていました。お友達も、いつも通りに明るく親切に接してくれたのだと思います。

その後は、薄紙を一枚ずつはがすように、少しずつ、痛みや疲労感が薄れていったのだと思います。回復への何らかのヒントが見つかれば、幸いに思います。みなさんで、患者さんに暖かい支援の手を差し伸べることを続けていれば、いつかきっと光が見えてくることだろうと信じております。心より患者の皆さまのご回復をお祈りしております。
posted by Motoko at 17:12| Comment(13) | TrackBack(2) | 線維筋痛症 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
実は、家の娘、今中一も今年の2月に発病し、6月から小児の線維筋痛症の日本一の先生のところに入院し、今ではすっかり元気になりました。入院し、開放される事が回復に繋がったと思います。本人に不安があり、薬はまだ飲んでいますが、気休めです。お互いなおって本当に良かったですね。(^^)線維筋痛症は、治りますよね。
Posted by 希望 at 2005年11月24日 23:07
>Motoko
記事にしていただき、ありがとうございます。
こちらからもこの記事にリンク&トラックバックさせていただきました。
再発しないように気をつけてくださいね。

>希望さん
そんなに早く治ったんですか。
やはり若いうちの方が直りが早いのかもしれませんね。
Posted by やましん at 2005年11月25日 01:50
>Motokoさん
ごめんなさい、最後にアンカーを付けたので「さん」を入れ忘れてしまいました。
申し訳ありません。
Posted by やましん at 2005年11月25日 01:52
希望さん、やましんさん>
希望さんのところも本当に良かったですね!入院するというのも治癒につながるいい方法なのかもしれませんね。学校に行く必要にも迫られませんし、いつでも診ていただけるという安心感もありますよね。食事の支度をしなくちゃ、なんていう義務もなく、ちゃーんとごはんも出てきますし(大人の場合)(笑)。

私も入院経験がありますが、環境が変わることで、気分も変わるかもしれませんね。いろいろな患者さんが入院していて、会話を交わしたり、それぞれの人の人生を知ることにより、得られるものもあると思います。

症状が良くなると、病気であったことを忘れがちになりますが、回復した人の話こそ、患者さんの励みになると思います。娘は、たまに、肩がこる、と言う日もありますが、肩こりというのは多かれ少なかれ誰でも経験することですよね。この病気は完治するのか、と言われるとよくわかりませんが、娘は「痛みは忘れた。すっかり元気!」と言っているので、「治っている」状態であると言ってよいのだと思います。

娘の具合の悪かった時は、その日一日のことを考えるのが精一杯でした。毎朝、毎朝、学校に、「今日も具合が悪いです。様子を見て連れて出たいですが、ちょっと無理な様子です。」なんて電話していたんです。それはそれは気が重かったです。患者のみなさんも同じような状況を経験されているかもしれませんが、希望の光は必ず見えてくると思います。
Posted by Motoko at 2005年11月25日 12:28
コメントありがとうございます。
主治医の先生は、アメリカで、小児の線維筋痛症をたくさん見られてきた先生で、小児に関しては、確固たる治療方針をお持ちです。再発しないようなケア、自分で、二度とならないようにするにはどうしたらよいかなど、セルフコントロールまで教えていただけました。退院し、3ヶ月たちますが、いつでも電話させていただけます。娘もよく電話して、親に話せないことを話しています(大学病院の、とても著名な先生ですよ)本当にすばらしい出会いをしました。FMSは、心の病気であると感じています。入院で、命に関わる病気の友達が出来た事も、回復に繋がりました。同い年ですから、友達になれれば、お互い心強いですね。

Posted by 希望 at 2005年11月25日 20:50
希望さん>
いろいろな情報ありがとうございます!素晴らしいお医者さまと出会えてよかったですね!私も、かかりつけ医から、「よくわからない病気」と聞いた時は目の前が真っ暗になりましたが、研究している先生が日本にもいらっしゃる、というのを知っただけでも、救われた、と思いました。

娘を担当してくださった専門医の先生が、「必ず良くなりますよ」と最初に確信を持って言ってくださったのは本当に嬉しかったです。「これから長い人生のうちの1年やそこらのことです。頑張りましょう。」とおっしゃるのに、ここでじたばたしてもしょうがない、親として、大きな気持ちで受け止めてやらねば、と思いました。

私たちのこういった会話が、どなたかの励みになっていればいいですよね。
Posted by Motoko at 2005年11月26日 10:12
まさにその通りです。線維筋痛症は、完治しないと言われますが、癌だって5年再発しなければ完治といいます。5年経ってもう一回なるのは再発とは言いません。私達の子供は完治ですよ。家の娘の主治医は、完治まで見てくれます。あと、家の主治医は、入院時必ず治るとは言ってくれませんでした。色々な手助けはするけど、どうしたら治るか、痛みがなくなるかは、自分で見つけるんだよ。と娘に言いました。だから、痛みがほぼなくなり退院の時に、”よく頑張ったね。自分で直したんだよ。もう自分がなぜこの病気になったか、どうすれば治るかわかったよね。だからもう安心だね。”と言ってくれました。娘さんと家族が話し合われたそうですね。大切と思います。私は心配性なので、主治医にずいぶん、親としての指導を受けました。娘達の頑張りが、誰かの役に立つといいですね。
Posted by 希望 at 2005年11月26日 13:08
希望さん>
うわぁ〜、主治医の先生の力強いお言葉ですね。声をかけても返事さえできないぐらいの状況から、こんなに元気になったこと・・・もしもできることなら、娘を連れて、患者さんたちをひとりひとり訪ねて回りたいぐらいです。娘なら患者さんの痛みを分かち合えますし、病気が良くなるというこれ以上の証明はないのですから。
Posted by Motoko at 2005年11月26日 15:47
今年の四月より中2の娘がこの病と闘って毎日生活しています。いろんな体験の方のブログを拝見していくうち、こちらに辿りつきました。増幅する心配の中、「治った」という希望の光を与えてくださり本当に親子共々強く前向きな気持ちになることが出来ました。しかし地方住まいの為専門の先生がいらっしゃらず路頭に迷っている状態です。それで大変申し訳ないのですがここでコメントをされている希望sの主治医の先生をご紹介頂きたいのですが・・・。事情がお許しになられるならばぜひお願いいたします。連絡先090−6771−1714です。
Posted by mikaママ at 2007年08月26日 21:19
はじめましてこんばんは☆
私は、27才でブログとか、カキした事もない感じなので、ちょっとドキドキっ…
ちゃんと読んでもらえてるのかなぁ…

私も繊維筋痛です‼
今思えば、いつから発症していたのかわからなぃのですが…

色々な方の日記やブログを見て、この病気は直らない物と思っていました(T ^ T)
Posted by ☆ayu☆ at 2011年10月05日 22:32
ayuさん>

はじめまして。
更新もしていなこのブログをどれぐらいのかたにお読みいただいているのかわからないのですが、この病気と闘っていらっしゃるかたみなさんに励ましをお送りしたいと思います。

というのも、この病気になった娘は、その後再発もなく、今元気に大学生として充実した日々を送っています。

医学は日々進歩しています。決してあきらめず、よくなることを信じることが大切だと思います。線維筋痛症の症状がまったく消失した人もいることを改めてお知らせしておきますね!
Posted by Motoko at 2011年10月11日 12:14
実は娘がたぶん線維筋痛症です。小児の先生ではない先生に診てもらっていますが、やはり小児の先生のほうがいいのか、迷っています。
今の先生は線維筋痛症ではとても有名な先生ですが、「思春期の娘さんの今の状況は治療が難しい」というようなことは言われています。
もう、どの先生が娘にとって最適なのか、分からなくなっています。まだこの状態になって一ヶ月ちょっとなのであせらずに、と思うのですが。
どちらの病院に受診されていたのかだけでも教えていただくことは出来ますか?
Posted by みかりん at 2011年11月29日 14:27
みかりんさん、コメントありがとうございました。
みかりんさんのブログのほうにメッセージを送らせていただきますね。
Posted by Motoko at 2011年11月29日 19:08
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]

この記事へのトラックバックURL
http://blog.seesaa.jp/tb/9751161
※言及リンクのないトラックバックは受信されません。

この記事へのトラックバック

治った例
Excerpt: 治ったと言っても完治ではないのでしょうが、検索していたら発見したので紹介したいと思います。 知ってる人も多いとは思いますが、こういう例はどんどん出していった方がいいと思う??
Weblog: 友達が線維筋痛症になりました
Tracked: 2005-11-24 21:46

メチコバール(ビタミンB12)の1日最大処方可能量が変更に
Excerpt: 慢性疲労症候群で通院されている方はもう知っているかも知れませんが、保険診療だかなんだかの決まりが変わったらしくて、メチコバールの投与上限量が減らされてしまいました。 変更前変更後3,000μg/日1..
Weblog: 慢性疲労症候群ブログ
Tracked: 2005-11-30 20:03
×

この広告は1年以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。